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2007年8月

小説を書き終えて

ようやく小説が書き終わったけど、なんか終始グダグダで、テンポも悪く、何が伝えたかったのが自分でもわからないまま終わった感じで

正直ぜんぜん納得していません。

伏線もたいしてはれないまま、SF設定や世界観も崩壊していったような気がします。

次はこのブログで日記でも書こうかそれともこのまま私小説でも書こうか悩んでいるところです。

ま、しばらく考えてからまたブログに何らかのアクションがあると思いますので、読者(?)のみなさん、期待しないで待っててちょ。

セイジ

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終)

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

彼らはヘリの中で大地が裂ける音を聞いた。それは人間達の悲鳴にも似た音であった。

そして光の渦が、裂けた大地から溢れ出し、それは大きな閃光となってアジア連合軍基地をすっぽり飲み込んでいった。

「・・・・・・・・・」

「なんて・・・・・・力だ・・・・・敵も味方もすべて・・・・・飲み込んでしまった・・・」

ラインはヘリの窓からその光景を見て、唾を飲み込んだ。

「これから・・・・どうするんだ?お前はサンブックに戻るのか?」

リドックは、ラインをまっすぐ見つめた。

「・・・・・・・いや、俺は帰らないよ。セシルとともに、静かな場所へ暮らすよ。」

「そうか・・・」

ラインとリドックは、最後の会話を、ヘリの中で済ませた。

彼の戦争は、終わったのだ。

そして、この戦いの一ヵ月後、サンブックをはじめとするアジア連合軍は、降伏し、無条件降伏を宣言した。

Fin

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ⑪

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

「隊長!生きていたんですか!?」

「そう簡単に死ねるかよ!ところでお前がヘリを操縦するのか?」

「こんなの戦車よりも簡単ですよ。義手もだいぶ慣れてきましたしね。」

シンは操縦桿を握ったままリドックに返事をした。

「ライン!早く!」

ヘリはすでに発射リフトに移動して、発射シークエンスを開始していた。ラインは、崩れ落ちるコンクリートの天井の破片を避けながらまっすぐヘリを目指して走っていた。

「チイィ!もう爆発が始まっているのか!?」

ラインは、拳で落ちてくる瓦礫を粉砕しながら進んでいった。

「ライン!」

「リドック!」

リドックは、ヘリの扉から腕を伸ばした。

「間に合え!」

ラインは、力強く床を蹴って飛び上がった。

「!」

2人の腕がつながった。その瞬間、発射台からヘリが勢いよく地上へ押し上げられていった。

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ⑩

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

「リドック!!」

シースは、涙と鼻水にまみれた顔のまま、リドックの元へ駆け寄ってきた。

「まだ・・・・死ぬわけにはいかないか・・・・お前と一緒に暮らす約束してたっけな・・・」

リドックの顔に優しい顔が戻ってくる。

「助けてくれたのね?」

シースはラインの顔を覗き込んだ。

「あ・・・・ああ・・・・・リドックは親友だから・・・・」

慌ててラインはシースから目線をそらせた。

「早く行きましょ。時間がないの。ヘリの数も足りてないらしいし・・・・」

3人は、慌てて第2格納庫に滑り込んだ。

「お前の仲間はどうしたんだ?脱出したのか?」

「ええ。でも私は組織から抜けたからもうどうでもいいの。あなたさえ無事なら。」

シースはリドックの肩を自分の肩の上にのせた。

「ライン!セシルの遺体はどうした?サン・ブックの大地に埋葬しないのか?」

リドックは、待機しているヘリと逆方向へ向かうラインの背中をみて叫んだ。

「・・・・・探してくる!」

「ラインさん!セシルさんの遺体はヘリに積み込んだわ。もう時間がないの。早く乗って!。」

「そうか・・・・すまない。」

ラインは、基地全体が大きく揺れているのを感じていた。

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ⑨

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

ラインはゆっくりとリドックを抱きかかえたまま、地面に足をつけた。そして方をリドックに貸して、彼の体を支えて歩き出した。

「お前・・・・・何で?」

「セシルを殺したことを悔やんでいるのか?それともそれとも軍内部でやったことを悔いているのか?」

「・・・・・両方だよ。だから俺は死んでもいいと思っていた・・・・」

リドックは、汚れた顔をラインに向けた。ラインは、リドックの瞳が子どものような汚れ一つない穏やかな瞳であることに驚いた。

「本当に死ぬつもりだったのか?」

「・・・・・・・」

「答えたくないのか?」

「いや・・・・・本当は死にたくなかったのかもな。砲弾が俺自身に向かってきたとき、死にたくないって思ったから・・・」

「なら・・・・俺と一緒にここを出よう。第二格納庫でお前の愛する人も待っている。」

「・・・・・俺を許してくれるのか・・・・?リドック?」

「許すもんか。セシルの傷は死んだからって癒えるものじゃない。俺自身の中にも傷はある。死ぬまでな。」

「・・・・・・・」

「だから、お前には生きて罪を償って欲しい。死ぬことだけが罪の償いなんて考え方はナンセンスだ。」

「ライン・・・・・」

「罪を憎んで人間(ヒト)を憎まず。人間自身と人間の行動結果の良し悪しはイコールじゃない。俺は そう考えられるようになった。」

「・・・・・」

「悪いのは戦争や殺人兵器であって、人間じゃない。ましてや敵と呼ばれる兵士でもない。それがわかれば、俺はもう人間には絶望したりしないよ。」

「ライン・・・」

リドックとラインは、煙の中、少しだけ笑った。

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ⑧

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

その時リドックは、自分が宙に舞っている感覚に襲われた。しかしそれが皮膚感を越えて現実のものとして脳みそに認識され、脊髄反応するまでに、彼の体はビルから落下し、固い地面の上に叩きつけられるであろう。

そして叩きつけられた瞬間、彼の心臓は止まり、そして彼は永遠の眠りにつくはずであった。

「あっ・・・・・・・」

確かに彼は空中に浮いている間、そう呟いていた。そして、それが最後の自分の遺言になるはずであった。

走馬灯などというものは、彼には見る暇がなかった。

そして、彼はえぐりとられたビルの屋上を尻目に、固い地面に引き寄せられていった。

死ぬという意識はない。ただ、自分の体が落ちているという意識しか持てなかった。

そして次の瞬間、彼の体は地面にたたきつけらるほんの数センチのところで、誰かに体を捕まれ、落下軌道が変化していった。

「!?」

心臓の鼓動が高鳴った。まだ生きている実感が彼の体を突き動かした。

「ライン!?」

口から叫び声が溢れ出す。リドックの後ろには、ラインが必死の形相で彼の腕と体を支えていた。

「まだ、どこも打ってないよな?死んでないよな?」

ラインの超人的な力は、リドックの落下を寸前のところで押し止めたのだった。

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ⑦

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

遠くで微かな人の声が聞こえる。そして銃弾や爆発の音とともに、それはかき消されていく。リドックは、ビルの屋上でその音を聞いていた。何をするわけでもなく。

「国のために戦うのも疲れたな・・・・・ま、そんな抽象的な理由で永遠に戦いつづけられるわけもないか・・・・」

自嘲的な笑みを浮かべた。

「捕虜になるのも嫌だし、殺されるのも嫌だし、かといって基地を放棄して逃亡しても死刑になってしまう・・・・・なんで民主主義国家の軍隊は国民を強制的に軍隊に徴兵することが許されているんだ?矛盾しているじゃないか・・・」

アジア連合軍兵士達は、次々とロボット兵士に特攻をしかけ、そして散っていった。

「シースの言っていたことが確かなら、あと5分以内にこの基地地下内部は、閃光と爆風と炎で埋め尽くされるのか・・・・・ま、俺達のやったことを考えれば、因果応報かもな・・・・」

リドックは、ラインの恋人、セシルを拷問したことを思い出していた。

「戦争や軍隊が悪いんじゃない・・・・それを許容して容認して、白雉のようにしたがった俺たちが悪いんだよな・・・」

シースに贈るはずだった結婚指輪を握り締め、自戒の念にさいなまれて、リドックは体育座りのまま、泣き崩れた。

「俺自身は、あの大学時代のまま、学生の頃のまま、何も変わっちゃいない・・・・・変わっちゃいなかったんだ・・・・・でもあんなことをしてしまった・・・・俺は・・・・俺は・・・・・最愛の人と楽しい結婚生活なんて・・・・送れる資格なんか・・・・・ないんだ・・・・ないんだ・・・」

そして、泣き崩れるリドックのその場所へ、敵の戦車の砲弾が、今まさに打ち込まれた。

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ⑥

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

ラインの頭に、過去の記憶がよみがえる。

『なあ・・・もし、俺達の大学のキャンパスにテロリスト集団がやってきて、俺達を人質に立て篭もったらどうする?』

リドックは、大学の大きな講義室で、子どものような無邪気な笑顔をラインに向けた。

『漫画みたいな話だな。そりゃ逃げるよ。』

『セシルが捕まったら?』

『助けるさ。俺の命に代えてもね。』

『でも相手はライフルだって持ってるし、自爆用の爆弾も持ってる。勝てるわけないぜ』

フンとりドックは鼻をならした。

『そうだな・・・・・・仲間の一人を盾にして脱出する。うかつに攻撃されないように爆弾を巻いたやつを狙ってさ。』

『現実はそううまくいくもんかよ。俺の場合だったら抵抗もしないで一緒に死ぬね。どうせ恋人もいないし、夢も希望もないさ。今すぐにでも閃光のように散りたいよ。』

『どうやって死ぬんだよ?お祈りでもしながら死ぬのか?』

『・・・・そうだな・・・・・・もし死ぬとしたら・・・・・・・最後に眺めのいい場所で景色をみながら死にたいな・・・・学校の屋上とか・・・・』

「屋上!」

ラインは、自分の記憶の中にあった言葉を吐き出して、急速に足の向きを変えた

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ⑤

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

「リドック!」

ラインの声が部屋中に響いても返事をするものそこにはいない。そして、しんと静まりかえった部屋の中で、ラインはさっきまでいた親友の顔色を思い出そうと躍起になった。

「あいつは・・・・・俺に謝りたかったのかもしれない・・・・・セシルを間違って殺してしまった自分の罪の意識を感じて・・・・でも俺はあいつの気持ちが分からなくて・・・・・」

ラインはぎゅっと自分の唇をかみ締めたまま黙ってしまった。

「でも・・・・・この部屋にいないってことはどこに行ったの?」

シースは、潤んだ瞳でラインを見つめる。

「分からない・・・・・・俺もこの基地のことは詳しく知らないんだ。格納庫の場所も自力で探したけど・・・」

「早く連れ戻さないと・・・・爆発に巻き込まれて死んじゃう!!」

「しかし、敵の軍隊も入り込んでいる・・・・見つけ出すのは至難の業だぞ?」

「二手に分かれましょう。どちらかが彼を見つけたら無線で知らせるの。2人で無理やりでも引っ張って格納庫にある脱出用ヘリで逃げましょう。」

「逃げないのか?」

「結婚するって約束したから・・・・・怖くないよ。」

「強いんだな・・・・・女って・・・・・・行動力もついてきたな・・・」

「受身の人生なんかつまらないわ。運命に逆らっても、彼と結婚するって決めたから!」

シースは、今日はじめて満面の笑みをラインに見せた。

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ④

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

ラインは、セシルの遺体をやさしく抱いて、格納庫へと向かっていた。

「2人で戦いのない世界へいこう・・・・俺はもうサン・ブックには戻れないしな・・・」

セシルの顔をそっと撫でる。彼女の顔は、傷一つない美しい顔をラインに向けていた。

「死んでいるように見えないな・・・・・セシル・・・・・・ゴメン・・・・・俺なんかのために・・・・・」

ラインは涙を拭うことも忘れ、顔をゆがませながら、ひとり泣いた。

「俺達には、国やサンブックやアジアやEUなんか関係ない。もう関係ないんだ・・・」

そう決意したラインの前に、不意に人影が横切っていった。

「!?」

「お前・・・・・」

どこかで見たような女性であった。女は煙で汚れた金髪を気にもせず、まっすぐラインのきた道を進もうとしていた。

「あ・・・・・・」

「アンタ・・・・・リドックの・・・・・・」

シースは、ラインの姿を見て、はっきりと誰なのか分かったようだった。

「どこへ行くんだ?」

ラインは、シースに質問をぶつけた。

「リドックを連れ戻すのよ。彼と一緒にこの基地を脱出するの。」

「脱出?基地を放棄するのか?」

「ええ。あと10分で、この基地は時限爆弾の餌食になるわ。」

「なんだって!?」

「エイダスナー達が仕掛けたの。敵をこの基地の深くに進入させて、味方ともども殲滅するためにね。あんた親友なのになんでリドックを引っ張ってこなかったのよ!?」

「だってリドックはそんなこと一言も・・・・・」

「あいつは、この基地とともに死ぬつもりかもしれないわ・・・・」

シースの言葉に、ラインは来た道を振り返った。そこにはリドックの生気は、まったく感じられなかった・・・・

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ③

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

「EU軍へ亡命するんだよ。俺達2人で。」

「どうゆうことだ?」

「わからないか?彼らのロボット兵士製作技術とお前の超人的な身体能力を生んだアジア連合軍の軍事技術を融合させて、彼女を生き返らせるんだ。彼女の心臓はほとんど傷がないし、脳みそも無事だしな。」

リドックは一気にまくし立てた。

「・・・・・・・」

「どうだ?可能性としてはゼロじゃないだろ?」

「断る。」

ラインは、はっきりとリドックの目を見ていった。

「ライン・・・・・」

「もういいんだ・・・・・リドック・・・・・俺はもう疲れた・・・・・もう、戦争はこりごりだ・・・・・」

「まて、もう少し話を・・・」

「じゃあな・・・・・リドック・・・・最後にお前と話せてよかった・・・・もう会うこともない・・・・」

ラインの背中は、誰も寄せ付けないオーラを放っていた。

そして爆弾に備え付けられた針は、まだ休むことなく動きつづけていた。残り時間10分を残して。

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ②

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主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

『時間はあと15分もないのよ!一人で解除するなんて無理よ!』

シースは、最後までリドックの腕をつかんで話さなかった。

「ごめん。俺は、解除しにこの基地に残ったわけじゃないんだ。あいつと・・・・・あいつと最後に決着をつけるために・・・・・・」

リドックは、ひとり静けさの増す基地の通路を走っていた。もはや爆弾を解除する手立ては彼にはない。そして彼の目指す先には・・・・・

「遅かったな・・・・・リドック・・・・・・・」

死体安置所の扉の向こうに、傷だらけのラインが、立っていた。

「ライン・・・・・来ていたのか・・・・・・」

リドックは、静かに扉を閉めた。

「セシルを返してもらう。お前達の研究の検体にされたら可哀想だ。」

ラインは、ゆっくりとセシルの体を抱きかかえた。彼女はラインの腕の中で眠るように息を引き取ったまま、動こうとはしなかった。

「ライン・・・・こんなこと・・・・・お前に言えた義理じゃないが・・・・・・」

「?」

「俺に彼女を一時貸してくれないか?彼女を軍の研究に使いたいんだ!」

「俺が今言ったこと・・・・・聞いてなかったのか?」

「話を最後まで聞くんだ。彼女は、もしかしたら生き返れるかもしれないんだ!」

「・・・・・・・」

とんでもない言葉が、リドックの口から飛び出した。ラインは、その言葉の意味を理解するのに、少し時間がかかった。

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小説 戦いの向こう側へ リドックとライン(終) ①

F9a62597_240_3イラスト/小日向そら

主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ これまでのあらすじ

「基地内部にある爆弾は全部で8個でいいんだな?」

「ええ。間違いないわ。時限式爆弾よ。クラスター爆弾やTNT爆弾と同レベルの威力といっていいわ。」

「味方も敵も全員巻き込まれるな。どうりでお偉いさんたちは逃げ出すわけだ。」

リドックは小型携帯端末で、基地内部のマップを開いた。

「ライナード。シンたちに連絡を取ってくれ。」

「どうするんです?」

「基地から撤退命令を出すんだよ。巻き添えにはできんからな。」

「隊長・・・・・」

「ライナード。お前も逃げていいぞ。ヤマガタ少将も逃げたんだ。誰も非難したりしないさ。」

「・・・・・・・・」

「シース、お前の仲間のほとんどは逃げ出しているのか?」

「そうね・・・・解除するより逃げるほうがいいと判断した仲間のほうが多いわ。」

「俺は・・・・ここに残るよ。」

「!?リドック!」

「お前も逃げてくれ。何とかしてみる。」

「リドック!」

リドックは、シースの腕を振り払い、闇の中に消えていった。

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小説 戦いの向こう側へ 加速する世界 参十八

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主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ 前回までのあらすじ

「そんなわけあるかぁ!!ショウ・ヤマガタ少将達がそんなこと!!でたらめを言うな!」

「私が彼の携帯端末からハッキングした情報だから確かよ。」

「嘘をつけ!そんなことできるわけないだろ!!」

「彼がシャワーをしている最中にデータを盗んだのよ。間違いないわ」

「・・・・・・」

「だから信じて・・・・・・じゃないと・・・・あなたもあなたの親友もみんな何も知らないまま死んじゃう・・・・・」

シースは、床に倒れこんで啜り声をあげた。

「畜生!エイダスナーも俺達に何も知らせないで・・・・・・・いつもいつも情報を知っている連中は俺達を将棋の駒としか思っちゃいなかったのか!」

「ここで捕虜を尋問していたのだって彼らの中に爆弾の解除方法を知っている人間を探すためにやっていたことなの。」

「で、爆弾の所在はわかったのか?」

「ええ。全部で八つよ。全部ある程度拡散しているけどね。」

「シース。」

「何?」

「俺は、お前を助けるよ。」

「え?」

「結婚しようって言ったろ?」

「でも・・・・・私・・・」

「許すよ。俺も酷いことしてきたし。お前を断罪することなんてできないよ。」

リドックは、彼女の手を握り締めた

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小説 戦いの向こう側へ 加速する世界 参十七

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主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ 前回までのあらすじ

「シ、シース!?」

「リドック!?」

2人の視線が交錯し、意識が愛し合った記憶を呼び覚ます。しかし、2人は、さっきまで殺し合いを続けていた。そう簡単に体はゆうことを聞かなかった。

「ど、そうしておまえはそんな格好をしているんだ!!何で俺達を殺そうとする!」

言葉が、口からこぼれだす。

「私はスパイだから・・・・・あなた達の基地の情報をEU軍に教えるのが任務だから・・・」

シースは、声が弱弱しくなっていった。

「くそっ!何でもっと早く言ってくれなかったんだ!」

「言ったところで何も変わらないと思ったから!ごめんなさい!」

「まさか、その体で!?」

「・・・・・・・」

シースは何も答えなかった。

「・・・・・・・」

リドックは、その沈黙を、YESの意味でとった。そして、持っていたナイフを、床にたたきつけた。

「リドック・・・・・・あなた達の上司達は、もうここにはいない・・・・・・あなた達を見捨てて、逃げたわよ。爆弾という置き土産を残して・・・・」

シースは、顔をふせてうなった。

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小説 戦いの向こう側へ 加速する世界 参十六

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主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ 前回までのあらすじ

『なんでライフルに怯まないの!?まだ闘う気!?』

『味方まで巻き添えにして!?こいつ正気か!?』

ヘルメットを装着していたため、お互いの顔は識別できなかったが、リドックは、手加減をする余裕もなく、一撃必殺の構えで、煙幕弾を、敵の懐に放り込んだ。

バーン!

炸裂音のあとに、空気の漏れる音が、あたりを包む。

シューーー

『催涙ガスの成分も入っている!長くは持たないか・・・』

シースは、煙に巻かれながらも、ライフルの撃鉄に指を置くことをやめなかった。

ドドドドドドドドド!!

光の筋が、煙に巻かれて、行く先を見失っていく。

「・・・・・・いない!どこにいるの?」

ライフルを一旦体に戻し、シースはヘルメットのバイザーをあげた。

「前・・・・・いや・・・・後ろ!」

「遅い!」

ライフルとナイフが交錯し、シースは、リドックの攻撃で、手首から血を噴出してライフルを床に落とした。

「!?」

「!?」

2人の視線が、そのとき、初めて、あ、っ、た。

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小説 戦いの向こう側へ 加速する世界 参十伍

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主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ 前回までのあらすじ

「よし、あと、一人!」

リドックは、拳銃を右手に持ち替えて、もうひとりの影を追った。

「ライナード!周囲を確認しながら、こいつを縛り上げてくれ!逆に俺達がこいつを人質に利用するんだ!」

「了解!」

リドックの後ろで、ライナードがすばやく動き始めた。

「よし、いい動きだ。」

リドックは、目の前の人影が、ライフルの銃口をこっちに向けてきた瞬間、とっさに横へ飛び、コンテナの陰に隠れた。

ドドドドドドッ!!

リドックの横を閃光がものすごいスピードで横切った。

「ライナード!大丈夫か!」

リドックは、後ろにいたライナードに声をかけた。

「・・・・・・・・」

「ライナード?」

リドックは、後ろを振り返る。

そこには、さっき倒した男とライナードが、血の池の中で、息絶えている姿が、あった。

「あ・・・・・あ・・・・・」

さっきまで生きていた人間が、一瞬にして死んでしまう光景は、たとえ過去に経験していたとしても、なれるものではない。

「・・・・・ら、・・・・・・・・貴様らが!!!味方も殺して!!!」

リドックは、腰の煙幕弾を、投げ込んだ。

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小説 戦いの向こう側へ 加速する世界 参十四

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主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ 前回までのあらすじ

「相手は2人・・・・他に仲間はいない!やれるぞ!」

司令室のドアの影にいたライナードにアイコンタクトを送り、リドックはゆっくりとヘルメットバイザーをおろした。

『さっき敵の男がシースとか叫んでいたな・・・・・聞き間違いであってほしいが・・・』

リドックは、敵の一人に向かって突進していった。

『まさか俺が真正面から向かってくるとは思わないだろう?』

リドックは、敵の動きが一瞬止まったのを見逃さなかった。

『それ見ろ!』

慌てて彼は拳銃の照準をリドックに合わせた。だが、リドックは動じずに、彼に向かってくる。

ドーン!

拳銃の音とともに、リドックの胸に弾丸が突き刺さる。だが、リドックは、倒れることもなく、敵の背後に回りこんでいた。

「致命傷にはなるまい。」

腰にあった小型ナイフが、敵の腹部に突き刺さる。

「あっ、ぐっ。な、何故だ・・・・・」

「ン?」

「何故おまえは死なない?」

「ああ・・・・これか・・・・・・防弾服を着ているからだよ。貫通するわけないだろ?」

「・・・・・・・・アジア連合軍はそんなことをしていたの・・・・か・・・・・」

「俺が勝手にやった。何で軍隊っていうのは防弾服着用を義務化しないのかね。理解に苦しむよ。死者が減るってのにさ」

男は、リドックの目の前で、ゆっくりと、崩れ落ちた。

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小説 戦いの向こう側へ 加速する世界 参十参

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主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ 前回までのあらすじ

基地内部では、敵の攻勢に対して後手に回っているアジア連合軍兵士でごった返していた。彼らは指揮官不在の中、指揮系統が混乱し、システマチックに敵の迎撃作戦を行えずに、ロボット兵士や敵の陸戦部隊に各個撃破や拘束されていった。

「西ゲート突破!敵ロボット兵士が侵入してきます!」

「各隔壁閉鎖しろ!これで少しは時間が稼げるはずだ!」

「司令室、管制室応答なし!隔壁を降ろせません!」

「手動でやるんだ!早くしろ!」

リドックは、そんなやり取りをインターカムで聞きながら、まっすぐ司令室を目指した。

「エイダスナー大佐は何をしてるんだ!俺達は必死で戦っているのに・・・・・早くしないとシンたちの機甲戦車部隊も全滅してしまう・・・」

司令室の前にあるのIDを通して、彼は、勢いよくドアを開け放った。

「!?」

部屋の真ん中では、拘束されたアジア軍兵士たちが、拘束され何者かに銃を突きつけられて尋問を受けていた。

「お前ら!」

リドックは、とっさに銃を腰から抜き取ると、銃を持っていた連中に向かって発射した。

ドン!ドン!

不意を疲れた男の一人が、血を噴出して、床に倒れる。

「チッ!まだ全員を拘束できてないのか!シース援護しろ!」

「了解!」

リドックは、2つの影が左右に分かれて自分に向かってくるのを一瞬に理解できた。

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小説 戦いの向こう側へ 加速する世界 参十弐

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主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ 前回までのあらすじ

「こちら歩兵部隊、機甲戦車部隊聞こえますか?」

「ピー、こちらシン曹長です。聞こえますどうぞ。」

「至急、上空のヘリを攻撃してくださいどうぞ。」

「ピー、何故ですか、司令部の命令ですかどうぞ。」

「司令部からの命令です。敵の偵察機です。識別信号をだしていないです、どうぞ。」

「ピー、確認しています。・・・・・・了解しました。直ちに打ち落としますどうぞ。」

「ありがとう。それとリドック少佐に連絡したいことがございまして・・・・今どこにいますかどうぞ。」

「ピー、リドック少佐の部隊は、一時基地内部まで後退しています。おそらく基地内部との連絡をとりに・・・・・」

「了解!」

ラインは、隠しゲートから、地下内部へ通じる階段を足早に降りていった。

五分後、一機のヘリが、炎を上げながら、ゆっくりと森へ落下していくのが、基地の監視カメラに目撃されていった。

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小説 戦いの向こう側へ 加速する世界 参十壱

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主人公:左(リドック)右(ライン) ヒロイン:中央(セシル)

小説 戦いの向こう側へ 前回までのあらすじ

ヤマガタ少将の亡骸を一瞥して、ラインはヘリの中で他の兵士たちの姿を見回した。

彼らは上級職の階級章を制服の胸に着けており、コンテナの中に詰め込まれていたせいか汗だくで、武器も持たずに震えていた。

「・・・・・・・・・」

ラインはそれをみると、ひと息ついて拳を下におろし、乗っていたヘリから飛び降りた。

「・・・・・・・俺は殺人鬼じゃないし、無抵抗の人間をこれ以上殺したらおかしくなってしまう・・・・」

背負っていたリュックから、パラシュートが飛び出し、ラインはゆっくりとしたスピードで、森の中へ落ちた。

「・・・・・・セシル・・・・・・俺・・・・・・・・これで良かったのか・・・・?」

ラインは、ゆっくりと、歩き出した。彼は、もう一人の人間と、最後の決着をつけに・・・・

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